建築物のCO2排出量の把握と削減計画を可能とする唯一無二のツールこそBESTであり、すべての建築物に関しLCM(ライフサイクルマネージメント)が行われ、省エネルギー機器・器具の開発、運用条件の変更(営業時間変更、サマータイム運用、クールビズ対応など)の効果把握、エネルギー供給側の効率向上、エネルギー変換等による効果の確認を可能とし、建築・設備設計者のみが設計ツールとして利用することに留まらず、建築物の引き渡し情報ツール、運用評価ツールとして、建築物のライフサイクルに亘り利用されていくことでしょう。
BESTの利用効果と活用段階
- (1)都市計画段階(BEST-簡易版の利用例)
- 建築物毎の規模・形態・用途および省エネルギー対策項目とそのレベルを入力することで総エネルギー使用量を把握
- 広域面開発でのエネルギー使用量の算出(エリア総量規制対応)
- 全域のエネルギー使用量の把握により、CO2排出量規制値に見合う計画が可能
- 地域計画認可資料に利用
- (2)建築物の企画・基本設計段階(BEST-簡易版・基本版の利用例)
- 設定された建築物の品質・性能要件にふさわしい建築物形態、外皮計画、設備計画、外構計画の大枠を検討
- 基本設計段階での建築物諸条件での省エネルギー計画書(エネルギー消費量/m2・年、CO2排出量/m2・年)の作成
- (3)実施設計段階(BEST-専門版の利用例)
- 省エネルギー計画入力データをさらに詳細入力し、実施設計段階での各省エネルギー手法の感度分析による最適設計検討
- 設計最大負荷計算プログラムの導入による装置容量の選定
- 最適設計システムの設計図書への落とし込み支援
- 実施設計に用いた入力データを実施設計図書の一部として管理
- (4)施工段階(BEST-専門版の利用例)
- 現場段階での設計変更適否の確認と入力データの修正
- 施工段階で決定された機器仕様(メーカー等の詳細データ)に基づくシミュレーション結果と実施設計段階での検討結果との省エネルギー性能比較確認
- BMS、BEMSの一部のツールとして建物システムに導入
- 変更・修正データを竣工図書の一部として建築主に引き渡し
- (5)施設運用段階(BEST-専門版の利用例)
- 設計・施工段階の想定エネルギー使用量と運転管理実データの比較により、最適運転方法に改善
- 経年によるエネルギー使用量変動の確認・評価による、設備システム劣化の把握
- システム改善計画立案時の最新機器の導入によるエネルギー使用量の想定とリニューアル計画の立案
- リニューアル後のコミッショニングに利用
- データによる運用管理を継続