IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

板硝子協会会長賞(新築部門)

「カムフラージュハウス3」

建築主個人
設計者(株)井口浩フィフス・ワールド・アーキテクツ
施工者(株)武田工務店
建設地長野県軽井沢町
構造木造
階数2階建
延床面積236m2

講評

森の中のガラスボックスは、平屋の住戸の北側に覆いかぶさるように架けられた大きな温室だ。ゆるやかに傾いた北向き斜面に建てられ、森に溶け込んでいる。このガラスの温室は冬の日射の集熱部でもあるが、それよりも周辺の自然と一体化し、大きな開放感をもたらす半屋内空間としての役割が大きい。四季にわたって営まれる親自然な生活をサポートし、視覚的・温熱的な緩衝空間となるスペースだ。

外気と直接的に接する東西、南向きの外壁は、透光性断熱材とガラスで構成される部材で、「ソーラーウォール」と名付けられている。壁としての断熱性を保ちながら集熱と採光のふたつの機能を併せ持つ。日射によって温められた壁内の空気は、温度センサー付きファンで自動的に室内に送られる。補助暖房はカーボンニュートラルなペレットストーブだ。

外皮には安価な農業用温室部材を活用し、ガラスという高耐久性材料の特性を生かして建物の耐久性を高めており、前述した省エネルギー配慮に加え、省資源的な配慮としても評価される。この住宅は施主のオフィスでもあるが、インターネットを活用した在宅勤務の器としてよく考えられている。都市から離れ、豊かな自然環境を享受しながら働く、知的生産施設。在宅勤務と言う新しい省資源・省エネルギーでサステイナブルなライフスタイルの器としても評価できる。


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