IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

審査委員会奨励賞(商業・サービスビル部門)

「イオンモール草津」

建築主イオンモール(株)
設計者(株)竹中工務店
施工者(株)竹中工務店
建設地滋賀県草津市
構造SRC造、S造
階数地上6階地下1階
延床面積165,238m2

講評

 本建物は滋賀県草津市新浜町に位置し、琵琶湖畔の近江大橋東詰という景観的に恵まれた立地となっている。物販店舗というエネルギー多消費型建築において多くの工夫を凝らし、エコショッピングモールという設計目標を掲げて、CASBEEの評価手法を軸にして総合的に品質を高めたという貴重な施設である。

(1)琵琶湖の景観に配慮した環境設計となっており、のどかな田園風景に配慮した外観デザイン、デザインと省エネの融合、地域住民との交流によりエコストアの基礎を固めている。

(2)環境配慮型照明デザインとして、平均照度500lxと低照度に設定し、高天井照明の廃止、壁面からのスポットライト照明の利用などで300~3000lxの範囲での明るさのメリハリによる専門店の賑わいの演出、モール3500K・レストランエリア3000Kなど色温度への配慮をしてデザインと省エネを両立させ、一部高天井の照明にはLEDを採用するなどメンテナンス性の向上も考慮している。

(3)省エネ空調設計をして、

・空調方式はセントラルと個別方式の組み合わせとし、熱源は超高効率チラーを用いた氷蓄熱システムとし、2次側空調はFCUと外調機を直列につないでFCUの冷水還りを外調機にカスケード利用することで、夏期は13K差の大温度差送水を可能とし、冬期は外気利用による熱回収により空調エネルギーの削減を図るシステムとしている。竣工後の熱源電力の夜間移行率は約50%に達している。また内部発熱の大きなショッピングモールに対してナイトパージ運転、外気冷房運転を積極的に導入し大きな効果を得ている。

・BEMSを用いた運転分析と施主、設計者、管理者での毎月のコミッショニング会議において運転の効率化を絶えず追究している。

本建物はCASBEEの評価手法である、Q1室内環境、Q2サービス性能、Q3室外環境、LR1エネルギー、LR2資源・マテリアル、LR3敷地外環境のそれぞれの項目単位にそれぞれ効果的手法を適用することをテーマとして設計しているところが特徴的であり、BEE=3.8、Sクラス認証を得ている。

実測解析に乏しいことが少々気になるが、自然豊かな立地に大きなショッピングモールを巧みに溶け込ませ多くの省エネ手法を導入していることは高く評価できる。

よって委員会奨励賞を与えるのに十分な意義があるといえる。


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