IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

財団法人建築環境・省エネルギー機構理事長賞(その他ビル部門)

「東京ミッドタウン」

建築主(代表) 三井不動産(株)
設計者(代表) (株)日建設計
施工者(株)竹中工務店 大成建設(株)
建設地建設地
構造RC造、SRC造、S造
階数地上54階地下5階
延床面積 563,800m2

講評

 広大な防衛庁跡地に、ダイバーシティ・オン・ザ・グリーンをコンセプトとし、オフィス、ホテル、住宅、商業施設、ホール、美術館などからなる複合施設と、緑あふれるオープンスペースを実現している。施設は、超高層を含む大規模なものであるが、平面計画、形状、表情のデザインに、威圧感を抑え良好な景観形成に寄与する努力が見られる。

省エネルギー、省資源、環境共生などの、サステナビリティの向上につながる各種の手法を多角的に導入している。中でも、水深15mの冷水蓄熱槽は、効用が大きいものと期待できる。また、業務系の施設と居住用の施設が複合していることを、水循環システムや、エネルギーシステムに生かしている点は注目できる。水循環システムでは、雑用水、厨房排水、雨水などを巧みに循環利用している。冷熱源システムは、複合熱源方式とし、蓄熱槽、深夜電力、コジェネレイションシステムを導入するとともに、その効果的な運用に努めている。

設計者は、運用開始後、計測と分析を行い、効果的な運用方法を確立し、運用者に伝える努力をしている。本プロジェクトに導入された多様なシステムは、個々には実績のあるものであるが、大規模で用途が複合した施設において効果的に運用できるかどうかについては、実績を検証し改善することが肝要であるが、こうした面への積極的な取組の先進的な事例となることが期待できる。運用者も、効果的な運用方法の確立に意欲的に取り組んでいることが、現地審査で確認できている。導入されたサステナビリティの向上につながる各種の手法は、長期にわたって効果的に運用されるなかで真価が問われるといえるが、その優れた実践例になり、さらに、こうした面における一般的な理念や方法論の確立に貢献されることを望みたい。

緑豊かなオープンスペースは、地域に開放されているとともに、広域的な緑の地域軸の形成に寄与し、また、防災拠点としての機能を整えるなど、都市のサステナビリティにも積極的に貢献することに取り組んでいる。


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