IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

<<建築環境・省エネルギー機構理事長賞>> 講 評 建築主 設計者 施工者

財団法人建築環境・省エネルギー機構理事長賞(事務所ビル部門)

「日本生命丸の内ビル」

建築主日本生命保険相互会社
設計者(株)日建設計
施工者(株)大林組 清水建設(株) 鹿島建設(株) (株)藤木工務店 戸田建設(株) (株)フジタ 東急建設(株)
建設地東京都千代田区
構造S造・SRC造・RC造
階数地上28階地下4階
延床面積95,511m2

講評

 本建物は日本の玄関である丸の内北口という最高立地条件のところに、「長寿命」「フレキシビリティ・効率性」「環境への配慮」の三つの要素をテーマに計画されたものである。

長寿命のための取り組みとして、外装ダブルコラムマリオン制振部材によって構造体の長寿命かをはかり、コンクリート打設時の真空脱水工法によって躯体の長寿命化を考えている。非構造部材についても動的振動実験を課して安全性を検討している。

フレキシビリティのための取り組みとして、大組柱による約2000m2の無柱大空間の実現、脱着可能床スラブシステムの構築、70VA/m2という大容量・高速化に対応したプレワイヤリング対応、電源の複数バックアップ、ASPを利用したビルマネジメントシステム、Webによる空調運転予約システムなど高効率の建物に仕上げている。

環境配慮のための取り組みとして、まずは外部窓周りに省エネルギーを実現する多くの機能を与えている。大きな窓にもかかわらず庇やダブルマリオンによる十分な日よけ効果、low-eガラスの採用、エアバリアファンによるエアフロー、電動自動ブラインドによる日射昼光制御、自然換気のできる電動換気窓、照明の自動調光などであり、換気用開口はウォールスルー型パッケージの換気口や喫煙室設置時の換気口など多目的に利用している。他にも高効率機器の採用、自然エネルギー利用、エコマテリアル採用、BEMSによるエネルギー管理など十分な配慮が払われている。

この結果、PALは177MJ/m2年という驚異的な数値となり、CASBEEもSランクである。また特筆すべき点は、オーナー、設計者、ビル管理者が一体となって本ロングライフビルを見守っていることである。本ビルの今後の諸データがわが国の環境・省エネビルの模範データになるものと信じる。


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