IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

国土交通大臣賞(事務所ビルの部)

「電通本社ビル」

建築主(株)電通
設計者(株)大林組
施工者(株)大林組 鹿島建設(株) 清水建設(株) 大成建設(株) (株)竹中工務店
建設地東京都港区
構造S造・SRC造・RC造
階数地上48階地下5階
延床面積231,702m2

講評

 省エネルギーのテーマがファサードデザイン、階層構成、オフィス照明システム等に徹底して追求されており、省エネ成果に加え、職務環境の居心地のよさが充分伝わってくる。サスティナビリティを基本テーマとした技術とデザインの成果は、超高層ビルにおいて人間的ファクターに充分答え、かつ省エネ化が実現されている。また、工事中の廃棄物抑制は確実に追求され、ゼロエミッションへの取組みは大きく評価できる。

オフィス部分の照明計画はベース300lxと明るすぎず、タスクライトを導入しタスク部600lxとした点を評価したい。省エネと同時にコンピュータースクリーンによる作業環境を考慮した、今後のオフィス環境のあり方にいい布石となる計画だと思う。

 サスティナビリティ(持続可能な建築)に対する方法が深く追求されている点が大きな評価の対象となった。構造計画においては、パッシブ+アクティブ制震機構、スーパーメガフレームの採用における長寿命化が図られ、ファサードでは複層ガラスに替えてセラミックプリントガラスの採用がダブルスキンエアフローシステムによる空調システムの詳細な検討とともに計画され、サスティナビリティが追求されている。サスティナブル建築の主要素である時代の変化に対応するフレキシビリティは構造、設備におけるゆとりを持った計画の中で保証されている。

 ブーメラン形の平面は、セラミックプリントガラスの優美な表現とともに都市景観の中に新たな建築の解を示してくれた。技術とデザインが見事に統合化された優れた建築として国土交通大臣賞にふさわしい作品といえる。


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